*Croquis de Paris No.656 ~ 60年後の夢 クリストとジャンヌ=クロードの世界 ~ *
2021年10月15日10:00 AM カテゴリー:Designersdiary
急に寒くなって、あっと言う間に秋がやってきたパリ。
あんなに緑が生い茂っていたのに
気がつけば、公園や歩道の側は落ち葉でいっぱい。
☆ ひとつ歳をとりました*^^*今後ともよろしくお願いします。☆
風が少し強かった日。
上からハラハラと落ちてくる黄色やオレンジの葉っぱに、
街角の花売りのおじいさんが、
箒を持って葉っぱを集めていた若い清掃員さんに、
「掃いても掃いても、キリがないじゃないか。」と言葉をかけたら
「Mais c’est beau. でも、美しいじゃないですか。」と返事して
またハラハラと落ちてくる上の方を、おじいさんと2人で眺めてて。
映画のようなシーンを横目に、暖かい気持ちで通り過ぎる私なのでした。
☆ ねぇねぇ、サントノーレに出かけて、とらやさんでお抹茶と和菓子いただこうか♪ ☆
ところで、
ちょこっと自分の誕生日なので何かしたいなぁと(自分で笑)
日本に長く行っていないせいか、
最近和菓子が無性に食べたくなるので、娘を連れて虎屋さんに。
パリにお店を開かれたのが1980年とのこと
創業は、室町時代後期ですって
すごい^^
☆ 娘はこの和菓子の、形を作るだけではなくて、餡を作ることからやりたいそうな。☆
娘と2人、合わせる飲み物は迷わずお抹茶を選択。
大のお抹茶&和菓子好きの娘。
誘った時点で大興奮だったけど、それはそれは嬉しそうで。
ふたり並んで、和菓子とお抹茶を頂いて。
体まで染み渡らせてほっこり。
幸せだねぇ
ごちそうさまでした。
☆ フォーブルサントノーレ通り ☆
この後ちょっと行きたいところあるんだよね。
凱旋門
せっかくだから、メトロに乗らずにサントノーレを歩いてみる?
いわゆる高級ブティックや、エリゼ宮や各国の大使館が建ち並ぶ通り。
昔は憧れのブランドを眺めるのが好きで、ここら辺をよく歩いてたなぁ
ここはね、でこっちはね、と、ちょこっとブランドの説明をしながら
自分がパリに来た頃の洋服を、今上から下まで着てくれている娘と
ふたり楽しくショーウィンドーを眺めながら歩く。
☆ 1718年フランスの貴族エヴルー伯爵のために建てられた宮殿 ☆
現在は大統領官邸に使われているエリゼ宮。
ここを官邸としている大統領は今のマクロンさんで23人目だそうです。
そして
☆ 光はもう夕方で逆光だけど、お天気にも恵まれて空は真っ青 ☆
シャンゼリゼ通りに到着☆
見えますね、例の凱旋門が♪
わーい
☆ 包まれた凱旋門が♪ ☆
『包まれた凱旋門』
実際それが目の前に現れると、すごい迫力ですね。
誰もが知る凱旋門の、あの色、形、歴史が包まれて、
青みがかったシルバーの布に赤いロープの姿でパリの景色の中に佇んでる。
☆ 夕方なのでちょっと逆光だけど ☆
パリ最古の橋、ポンヌフを黄金色に輝く布で包み、
フロリダ州のマイアミに浮かぶ島をピンクの布で周りを囲ったり、
日本の茨城とアメリカのカリフォルニア州のそれぞれの場所に
同時に大きな青い傘を配した作品など、
大掛かりなアートプロジェクトで知られる
クリストとジャンヌ=クロード夫妻
☆ 2021年9月18日から10月3日までのつかの間の芸術 ☆
アトリエの窓から見える凱旋門を
布で包んでみたい、とクリストが夢見たのは1961年。
残念ながら、クリストさん本人も2020年に亡くなられて
完成を見ることは無かったけれど、
60年を経て『包まれた凱旋門/L’Arc de Triomphe Wrapped』
はこうやって現実のものとなりました。
☆ 光を受けて布が輝く ☆
週末には、この広場は通行止めになって、歩行者天国に。
誰もが自由に近づき触れることが出来るアートとなる。
レリーフの保護、クレーンで布を屋上まで持ち上げる作業、
布を包むロープを降ろす作業はクライマーとしての訓練を積んだ
高所で作業する専門家・・・
これ以外にも、それまでの計画の大変さを思うと気が遠くなるけれど、
☆ これらの制作に関わる数十億という費用はすべて、プロジェクトごとに制作してきた
ドローイングやコラージュ、模型などの販売による基金でまかなわれているそう ☆
私も時々その側を通りながら、
数ヶ月の準備を見守ってきた凱旋門が今、
こうして太陽の光を浴びてキラキラと布に包まれて、
人々に愛されるモニュメントとして存在している姿は、
ただただ楽しくて美しかった
ね、素敵でしょ?
そんなクリストとジャンヌ=クロード夫妻の声が
天国から聞こえてきそうな作品だった。
素敵でしたよ♪
A la semaine prochaine
☆MUNEKO☆