*Croquis de Paris* no.30* ☆ コトノハジマリ ☆
2009年10月23日9:00 AM カテゴリー:Designersdiary
皆さんお元気ですか?
日本と同じように風邪が大流行のパリですが、
病院に行ってもインフルエンザの検査はしてくれないと聞いて
(意味がないとか、必要ないとか言われるそうです^^;)
医療機器の問題でなく、人間性の違いに戸惑う私です。
さて、パリスケッチも30回目を迎えました!
春から始まったこの日記も秋から冬へと季節の変わり目を迎えようとしています。
さて、今日のテーマは「コトノハジマリ」
今までデザインは与えられた情報からイメージしたり
今ある現状から次への一歩を想像してデザインする作業だったり
比較的客観的なクリエイションが多かった私。
少し前からむくむくと湧き出る自分の中にある何か。
それが気になりちょっとそんなデザインもしてみたいなと思うこの頃。
そもそも、どうして私は今パリにいて、
こうしてジュエリーのデザインしてるの?
とまでさかのぼって考えてしまうこともしばしば。
そこで考えたのが事の始まりは?と言うこと。
祖父から続く建築一家に生まれ
書類や図面を引くための真っ白い紙が使いたい放題だった幼い頃。
田舎の風景は空も広くて海もとても綺麗で
裏の庭には祖母や母が育てたお花や野菜で彩りも良く。
そんなお花や海の景色を描いては褒めて貰っては嬉しくて♪
学校のクジャクを放課後まで一人残って羽を一枚一枚描き写したり。
絵を描かせておけばいつまでも描き続けていた子供でした。
ミシンを踏んだ記憶が正しければ3歳の時。
母のお裁縫箱には古いボタンが沢山入っていて
その質感や光沢がまるで宝物の様で愛おしくて。
今もその気持ちは変わらぬまま、やはりボタンは捨てられない母となり。
なかでも母が大切にしているジュエリーやアクセサリーを
何度も何度もこっそり開けてみるのはもうたまらなく好きすぎて。
高級な素材を使っているいないに関わらず、
その大胆なデザインに感動していたおませな少女はいつか成人し
たまたま、アルバイトで探していた求人欄にジュエリーの会社を見つけ、
たまたま、デザイナーという職につき、
たまたま、口から出た「フランスにでも行こうかな〜」というセリフも現実となり。
こちらにいながら日本でジュエリーの仕事が出来たらいいな♪
という願いも温かい日本の皆さんのおかげで叶い。
小さい頃からの好きな事が今もこうして続けていられる訳で。
「たまたま」はきっと「たまたま」じゃなさそうだけれど
先週に引き続き、自分の過去どころか、祖父母も両親も環境も含めて
もっともっと「コトノハジマリ」は奥が深いようです。
そんな訳で、色んな方々への感謝と明日を作る自分に乾杯♪
さて、皆様の「コトノハジマリ」は何ですか?