*Croquis de Paris No.371 ~ プチバカンスの後のポン、つまりは連休 〜 *
2016年5月6日9:00 AM カテゴリー:Designersdiary
ついこの間、みんなと絵の話になった。
私は小さい頃から目の前のものをそのまま描くのが好きでした。
☆ この景色も後少しと思うと感慨深いです。☆
学校の美術の時間、鶏を描こうとしても、棕櫚の木を一本描こうとしても、学校の校舎を写生しようとしても時間が足らず、そんな時、小学校の担任の先生達は学校が終わった放課後にも残って描かせてくれた。
放課後にひとり、毎日少しずつ鶏小屋の前や棕櫚の木の前にぽつんとひとりで数時間。時折先生が様子を見に来てくれる。
学年が変わって担任の先生が変わっても。
もしかしたら、先生達の間で申し送りがあったのかも知れない、この子には好きなだけ時間をかけて絵を描かせてあげて下さい。とか。
☆ 川島小鳥さんの写真を見に、ギャラリー「ル・クール」さんにお出かけしました。☆
見たまんま、ここにこれがあって、こっちとこっちでは色の違いはこのくらいで、大きさはこのくらい違って、ラインはこんな風に違う。
それを全部追っていると一時間の美術の授業は一瞬で終わってしまって時間が足らなかった。
ただ、唯一小学校の自分にとって「ひと」というのは、怖い存在でもあり苦手な特別なもので、とても見たまんまには見れなくて、人物を描かせるととたんに幼稚になった。
☆ シャイな金魚♪ ☆
今思い出したけど、低学年の頃の自分にとっての周りの大人や 近所で付き合いをしないといけない友人とは、自分にとっては理不尽と思える小さな出来事が重なり、人がかなり苦手だった。
そして5年か6年生の時かな、モデル並みに背の高かったあのおばあちゃんの腰が曲がって、小さくなってしまった姿を後ろから着いて行きながらふと、あぁ、もう許そう。と思ったのを画像と共に鮮明に覚えている。今思えば自分はあの頃が一番老けていたのかもしれない(笑)
☆ なんとも不思議な地下室で。☆
中学校になった時。美術の授業のテストは、目の前のモデルを水墨画で描く。だった。
お寺の和尚さんもしている(←私の記憶の中では)歴史の先生が自分のクラスのモデルとなって目の前の大きな机の上にあぐらを組んで座ってもらい、それを絵描くというテスト。
結果、歴史の成績は全ての教科の中で一番悪くて全然ダメだったけど、先生にその絵をとても気に入ってもらい、終いには自分の葬式の時の遺影代わりに使いたいから是非この絵をくれないかとお願いされ、自分はコピーを取らせてもらってその絵を先生にプレゼントした。
☆ パリで和田敦さんという方の映像の作家さんを知りました。いやいや見入ってしまう独特の間、なかなか強烈です。☆
そう、絵の話。
なぜ遠近法とか、ちょっとしたコツをその時に教えてくれなかったんだろう。という話になった。
最初に方法を知っていれば割とみんな良いレベルまで早くたどり着く事は出来たのに、と。
☆ ギャラリーを出て、カッコいい花屋さんで立ち止まる♪ ☆
ただ、そのまんまのモノが自分の目の前にあるのに、
遠近で斜めに見えている建物を真っ直ぐに、遠くに見えている山を手前の山と同じ緑で塗った、というより、そう見て信じてそう描いたのは誰だろう。
そんな事を思った。
(今冷静に考えると、みんなが話している内容は描く「方法」だったのに、私は「視点」の方に勝手に意識がいってたのね^^;)
『そのモノをそのまんまに見る、理解する』と言う事の難しさ。
☆ すずらんの季節です。☆
自分達の脳はなんて自分に都合良く(現実的に都合が悪いと思える状況でさえも)自分の思った通りに物事をとらえているのだろう。
結果、その後の表現はその都合良く捉えた後の行動でしかないのだから、
同じ景色を見たとしても、その人が見た景色はその人自身にしか見えない、実は皆とは違う景色であると言うことになる。
(これも、今思えば、見えてるけど思う様に描けないってことも大いにあるかな)
☆ のんびりお散歩が幸せ ☆
なので、忠実に。と言われれば、それは大きく違っている絵に仕上がっているとも言えるけど、
その時のその人にとってはそう見えている正しいと思っている景色な訳で。
そんな事からか、たまに人のちょっとした話を聞く機会があると私は、この人の景色と、あの人の景色の両方が見える時がある。そして双方にとってはどちらも正しいんだなぁと単純に思ってしまう。
しかもその景色を決めているのは、目の前の現実の景色ではなく、ほとんどがその人の過去の経験が作り出した常識が見させている景色なのだろうとも。
だから実はその景色はそこにあってそこにない^^;
☆ せっかく近くに来たのでショコラティエ、ジャックジュナンでカフェ。☆
ただ、それさえも私はアリ、なんじゃないかなと思うの。
それが正いでいい。但し相手の景色も全く違うのに正しいらしい(笑)くらいのね。
そして、どうしたらゼロになって考えられるか。
どうしたら自分もフラットに理解する事が出来るのか。とも同時に思う。
絵の話から、ぼんやりひとりでトリップしてそんな事を考えていた。(スミマセン、飛び過ぎです。でも楽しいです。^^;)
☆ こちらも美しい作品の数々です*^^* ☆
ここの所の忙しさの中でも、幸せな事に、ちょこちょこ誘ってもらってはご飯したりカフェしたり息抜きしてました*^^*
この間はYさんSちゃん、私と娘の4人で写真家の川島小鳥さんの作品がパリに来ているというので見におでかけ♪
小鳥さんの有名な作品。「未来ちゃん』は思っていたより小さいものしか展示がなかったけど、娘達と見ても微笑ましいキラキラ元気な写真で一杯でした。(未来ちゃん、パリにも来てたんですね!)
川島小鳥さんの「未来ちゃん」
☆ このバカンスの最後はとっても良いお天気でした♪ ☆
ギャラリーの地下に下りると草間弥生さん風の水玉の怪しい部屋では和田敦さんのアニメーション作品。
初めて和田さんを知ったのですが、独特の間や質感や、キモ可愛いというのか、一度見出したら止められない感じが、とても日本的で。
結局、きゃ〜^^;と言いながらすべての映像を見終わるまで立ち去れなかった我らでした。
これ、日本人にしか理解出来ないたまらん感じでしょ〜とか思ってたら、国際アニメーション映画祭最優秀短編作品とか世界的にも有名な方でした^^;
☆ アイスクリームやさんも登場〜 ☆
帰りはお散歩しながら、せっかく近くに来たのでショコラティエで有名なジャック・ジュナンでカフェ。
ショコラショ(ホットチョコレート)とミルフィーユを頂きました♪
とんでもなく濃かった〜、飲み物じゃなくてスープを食べてる、そんな感覚でした(笑)
☆ 公園の帰り、至る所に露天のすずらん売りを見かけるも一番近所のすずらん売りさんが一番可愛かったです♪ ☆
そしてバカンスの最終日はメーデー。
近所のシトロエン公園でみんながピクニックをしているというので娘を預け、私も最後に参加♪
っていうか、これだけ沢山の人がいると、みんながどこにいるのか分かりません^^;
(おーい!と心の中で叫ぶ)結局こことは違う広場に見つけて無事合流。
芝生の上にシートを広げて、のんびりゆったり流れるこの感じ。いいですね♡
☆ すずらんと綺麗な真っピンクの薔薇 ☆
公園の帰り娘が「ねぇねぇ、すずらん買う?ねぇ買う?」と言って来るので、じゃぁ買おっか。と好きなのを選んでもらったら、ひらひら可愛いスイトピーとコンビのすずらんではなく薔薇のを選んでました。
へー、それなんだぁと関心してたら最後に、「はい、ママいつもありがと♪」とプレゼントされ・・・
そか*^^*
感謝の気持ちをすずらんで。
ありがとね☆
この子はどんな景色を観る人に育つんだろう
☆ 先週2週間のバカンスが終わって、今週は『ポン』水曜の通常の休みから日曜まで祭日に挟まれた日に橋を架けると言う意味でなんとまたただ今連休なのでした。
ちゅうか、二日しか学校行ってないやないか〜いっ!(ビバ・おフランス。笑)
A la semaine prochaine
☆MUNEKO☆